【コーキング工事】
コーキングもメンテナンスが必要?
コーキングとは?
水密・気密を目的として目地や隙間などに充填する、合成樹脂または合成ゴム製のペースト状の材料で、
外装材のジョイント部やサッシ廻り・ガラスのはめ込み部などに用いられています。
これらを総称して、コーキング材、またはシーリング材といいます。
目地とは、建物の外壁などを接近して見ると壁をいくつかに分割した縦と横のラインがあるのが分かります。
このラインを一般的に目地と呼んでいます。
この目地に詰めてある防水性の詰め物がコーキング材です。
コーキングの役割
コーキング材は建築物の構造上どうしても発生する隙間を埋めるために必要なものです。
外壁の素材(サイディングなど)が温度や湿度の変化によって伸び縮みしたり、
あるいは地震や風圧によってたわんだり、位置がずれたりする動きに追随し、
気密性や防水性を確保しなくてはなりません。
サイディングやALC外壁では、一枚の壁ではなく、複数のパネルやボードを張り合わせてできている外壁で、
どんなにピッタリとくっつけても、そのボードとボード、パネルとパネルの間に、隙間ができてしまいます。
そのため、敢えて目地という少し広めの隙間を作り、そこにコーキング材を詰め、密閉することで、
隙間から水や汚れなどが侵入することを防ぎます。
また様々なところにできるクラック(ひび割れ)の補修にも使用されます。
クラックでできてしまった隙間に、コーキング材を埋め込む、もしくは、Vカット・Uカットといって、
クラック部分をカットし、コーキングを施すことで、水や汚れの侵入を防ぎ、ひび割れを補修できます。
内部に水や汚れが侵入すると、塗膜の劣化に繋がるだけでなく、内部からの腐食を招いたりなど、
大規模の補修工事が必要になることにもなりかねません。
シール部分が劣化しているだけ…とあなどらず、早めに修繕していくことがお家の長持ちの秘訣と言えます。
工事が必要な劣化状況
下記のような状態になると、
コーキング材本来の目的である防水性や気密性を保持することが出来なくなります。
コーキングの流れ
1.古いシールの除去作業
カッターなどを利用し、古く劣化したシールを除去していきます。
切れ目を入れる際に、壁に傷をつけないよう、またシールの取り残しがないよう、キレイに除去します。
2.目地の掃除
目地内の汚れやホコリをキレイに取り除きます。
また、こびりついている古いコーキングも、きっちりと取り除きます。
3.目地回りの養生作業
そのままシールの注入、ならしをすると、
外壁にもシールがついてしまうため、目地の周りに養生を施します。
4.プライマー塗布
コーキング材の接着を強めるための、プライマーという接着塗料を塗布します。
5.コーキング材の注入作業
コーキングガンを使用し、目地にコーキング材を注入します。
1液タイプのコーキングガンは、チューブをセットしてそのまま注入するものですが、
2液タイプのコーキングガンは、コーキング材を吸い上げ充填し、注入していくタイプのものになります。
6.コーキング材のならし作業
注入したコーキング材をバッカーやヘラを使用してならしていきます。
7.養生をはずす作業
コーキング材が乾いて固まる前に、養生をはずします。
8.塗装作業
塗装を施し、完成となります。
外壁の塗り替えと同時にコーキングの打ち替えも一緒にしてもらうと、足場費用の節約になり、
適した周期でメンテナンスをすることで、建物を長く維持することができますよ。